人生の議事録

やっていることとか、考えたこととか。

サイモンシネックのプレゼンを分析してみた

サイモンシネックさんのプレゼン動画を写経し、分析してみました。

 

 

www.youtube.com

 

【サイモンシネック】

優れたリーダーはどうやって行動を促すのか

 

 

=========ここから =========

 

物事がうまくいかなかったときにそれをどう説明しますか?
あるいは常識を全てひっくり返すようなことを
誰かが成し遂げたときにそれをどう説明しますか?

 

☆☆☆☆☆☆☆概要☆☆☆☆☆☆☆

えば

どうしてアップルはあれほど革新的なのか
毎年毎年、他の競合のどこよりも
革新的であり続けています

 

でもコンピュータの会社には変わりありません
他の会社と似たようなものです

 

同じような人材を同じように集め
同じような代理店やコンサルタントやメディアを使っている
ではなぜアップルには他と違う何かがあるように見えるのか

 

なぜマーチンルーサーキングが市民権運動を指導できたのか
市民権運動以前のアメリカで苦しんでいたのは彼だけではありません
彼だけが優れた演説家だったわけでもありません
なぜキング師だったのでしょう

 

ライト兄弟が有人動力飛行を実現できたのはなぜでしょう
人材を揃えて資金も潤沢な他のグループでも有人動力飛行を実現することはできず
ライト兄弟に負けてしまいました。

☆概要

 

何か特別な要因が働いています

 

三年半前のことです
私は発見しました

 

この発見によって世界がどう動いているのか
見方がすっかり変わりました

そればかりか世界に対する接し方もすっかり変わりました
明らかになったのはあるパターンです

 

分かったのは偉大で人を動かす指導者や組織は全て
アップルでもマーチンルーサーキングでもライト兄弟でも
考え、行動し、伝える仕方がまったく同じなのです

 

そしてそのやり方は他の人達と正反対なのです
私はそれは定式化しました

 

世界でもっとも単純なアイディアかもしれません

私はこれをゴールデンサークルと呼んでいます

 

なぜ? どうやって? 何を?


この小さなアイディアである組織や
リーダーがなぜ他にはない力を得るのかを説明できます

 

用語を簡単に定義しておきます

 

世の中の誰にせよどの組織にせよ
自分たちが何をしているのかは分かっています
100%誰でも


どうやるかを分かっている人もいます
それは差別化する価値提案とか固定プロセスとか

独自のセールスポイントと呼ばれるものかもしれません

 

でも「なぜやっているのか」が分かっている人や組織は非常に少ないのです
「利益」は「なぜ」の答えではありません
それは結果です いつでも結果です

 

「なぜ」というときには目的を問うています
何のために?何を信じているのか?
その組織の存在する理由は何か?

 

何のために朝起きるのか?
なぜそれが大事なのか?

 

実際のところ私たちが考え行動し
伝えるやり方は外から中へです

 

それはそうでしょう
明確なものから曖昧なものへ向かうのです

 

でも飛びぬけたリーダーや飛びぬけた組織は
その大きさや業界にかかわらず
考え行動し伝える時に
中から外へ向かいます

 

を示しましょう

 

アップル製品を使っている理由は分かりやすく誰でも理解できる
アップルが他の会社と同じだったらこんなCMを作るでしょう

 

「我々のコンピュータは素晴らしく」
「美しいデザインで簡単に使え」
「ユーザーフレンドリー」
「ひとついかがですか?」

いりません

 

我々のほとんどはこんなふうに伝えます。

マーケティングや売り込みもそう
我々の対話のほとんどがそんなふうに行われています

 

何をしてどう違いどう優れているのかを述べ
相手に何か行動を期待します
購入とか投票とかのたぐいです

 

「私たちは新しい法律事務所を開所しました」
「最高の弁護士たちと大手のクライアントを抱えています」
「私たちはクライアント第一で行動します」

 

「これが私たちの車のニューモデルです」
「低燃費でシートは総革張り」
「いかがですか?」

 

これでは心を動かされません

 

アップルならこんなふうに伝えます

 

「我々のすることは全て」
「世界を変えるという信念で行っています」
「違う考え方に価値があると信じています」
「私たちが世界を変える手段は」
「美しくデザインされ、簡単に使えて親しみやすい製品です」
「こうして素晴らしいコンピュータが出来上がりました」
一つ欲しくなりませんか?

 

全然違うでしょう?
買いたくなりますよね?

 

今したのは情報の順番を逆にすることでした

 

これが示すのは

人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるということです

 

人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです

 

だからこの場にいる人は誰もが
安心してアップルからコンピュータを買っているのです

 

そしてまたMP3プレイヤーやスマートフォン
ビデオレコーダーも安心してアップルから買えるのです

でもアップルは単なるコンピュータ会社です

 

アップルと他社で何か仕組みが違う訳ではありません
競合会社にだって同様の製品を作る力があります

実際に挑んだこともあります

 

数年前にはゲートウェイが平面テレビを出しました
ゲートウェイにはそのために卓越した技術があります
PC用の平面モニタを何年も作ってきたのです
しかし全然売れませんでした

 

デルはMP3プレイヤーとPDAを発売しました
非常に高品質な製品です
デザインも申し分ありません
でも全然売れませんでした

 

実際今となってはデルのMP3プレイヤーを買うなんて
想像すらできませんよね
コンピュータ会社のMP3プレイヤーなんて誰が?
でもみんなアップルからは買うのです

 

人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです

 

自分が提供するものを必要とする人と
ビジネスするのではなく
自分を信じることを信じる人と
ビジネスするのを目標とするべきなのです

 

一番肝心なのは
私がお話していることは私の意見ではなく
全ての生物学の原理に基づいていることです

 

心理学ではなく生物学です

 

ヒトの脳の断面を上から見ると
脳は3つの主要な部位に分かれているのが分かります
それはゴールデンサークルと対比しています

 

一番新しいホモサピエンスの脳は大脳皮質であり
「何を」のレベルに対応します

 

新皮質は合理的、分析的な思考と言語とを司ります

内側の二つは大脳辺縁系に対応し
これは感情、信頼、忠誠心などを司ります


またヒトの行動を司り
全ての意思決定を行いますが言語能力はありません

 

言い換えれば
外から中へコミュニケーションを行っているとき

 

確かに大量の複雑な情報を理解できます
機能やメリットや事実や数値などです
しかし行動には繋がりません

 

中から外へのコミュニケーションを行っている時には
行動を制御する脳の部分と直接コミュニケーションすることができます
言葉や行動によって理由付けは後からすることができます

 

直感的な決定はここから生まれます

 

時には誰かにあらゆるデータを伝えても
「細かい事実は分かったけど」
「どうも納得感が得られない」

 

と言われることがあります
どうしてここで「感」なんでしょうか?
理由は脳の意思決定をする部位は言語を扱えないからです

 

せいぜい分からないけど納得感がないという言葉なのです

 

時には胸の内一つとか
魂の導きに従ってとも言いますが
でも別に頭以外の部分で
意思決定する訳ではありません

 

全ては大脳辺縁系で起きています
辺縁系は意思決定を司り、言葉を担当しません
人々は「なぜやっているのか」に反応するために
なぜやっているのか自分で分かっていなければ
投票してもらうにせよ、何か買ってもらうにせよ
みんなを引き付けられる訳がない

 

更にはあなたがしていることに忠誠心を持って
加わりたいなどと思わせられる訳がない
自分の商品を必要とする人に売るのではなく
自分が信じるものを信じてくれる人に売ることを目指すべきです

 

私がいつも言っていることですが
仕事ができるというだけの理由で採用した人は
お金のために働くでしょう

 

しかしあなたの信念を信じてくれる人を雇えば
その人は血を汗と涙を流して働くのです

 

このことを示すとしてライト兄弟ほど
ふさわしいものは他にありません

 

サミュエル・ピエールポンド・ラングレーについては
知らない方が多いでしょう
20世紀の初頭には有人動力飛行の追及は
今日のドットコムのようなもので
誰もが試みていました

 

そしてサミュエルは成功のレシピと言えるものを
備えていたのです
誰かに聞いたとしましょう

 

「製品や会社が失敗した理由は何ですか?」
返ってくる答えはいつも
同じ3つの項目です

 

資金不足 人材不足 市場環境の悪化
いつもこの3つです
詳しく見てみましょう

 

サミュエル・ピエールポンド・ラングレーは
5万ドルの資金を陸軍省から与えられ
飛行機械を開発していました
資金は問題なし

 

ハーバード大に在籍し
スミソニアン博物館で働いていた彼は人脈豊富です
当時の頭脳たちと通じていました

 

金にものを言わせて最高の人材を集めました
市場の環境は絶好

 

ニューヨークタイムズは彼を追い掛け回し
みんなラングレーを応援していました

 

ではどうして皆さんはサミュエルラングレーのことを
聞いたことが無いのでしょうか

 

そこから数百マイル離れたオハイオ州デイトンにいた
ライト兄弟のオーヴィルとウィルバーは
成功のレシピとはまるで無縁でした

 

お金がなく夢に挑む資金は自分たちの
自転車店から持ち出していました
ライト兄弟のチームの誰ひとりとして
大学を出ていませんでした

 

オーヴィルとウィルバーも違いました
ニューヨークタイムズに追い掛け回されたりもしませんでした
違っていたことは
オーヴィルとウィルバーが大儀と
理想と信念に動かされていたということです

 

彼らはもしこの飛行機械を作り上げることができたら
それは世界を変えることになると信じていました

 

サミュエルラングレーは違っていました
彼が求めていたものは富と名声です

 

それによって得られるものが目的であり
富を追及していたのです

 

そしてどうなったのでしょうか
ライト兄弟の夢を信じた人々は
血と汗と涙を流して共に働きました

 

もう一方のチームはただ給与のために働きます

ライト兄弟は外へテストに出かけるたびに
部品は5セットずつ持って行ったと言います

 

夕食に帰るまでには5回くらい
壊れるようなものだったからです

 

そしてついに1903年の12月17日のこと
ライト兄弟は初飛行に成功

 

それをその場で目撃した者もいませんでした
そのことが広く伝えられたのは数日経った後です

 

そしてラングレーの動機が適切でなかったことを示す証拠には
ライト兄弟が飛行した日に彼は諦めたのです

 

彼はこうも言えたはずでした

「連中はよくやった」
「我々の手でもっと改良してやろうじゃないか」

 

でもそうはせず

 

一番になれず金持ちになれず
有名になれなかったので、彼は諦めました

 

人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです

 

そして自分が信じていることについて語れば
そのことを信じてくれる人たちを惹きつけるでしょう

 

自分の信念を信じてくれる人を
惹きつけることが重要なを紹介しましょう

 

イノベーションの普及の法則」と呼ばれるものがあります

もしも知らないなら言葉を覚えてください

 

人口の2.5%はイノベーターです
13.5%はアーリーアダプタと呼ばれる人たちです

 

 34%はアーリーマジョリティ
レイトマジョリティにラガードと続きます

 

この人達がプッシュホンを買う理由は
ダイヤル式が買えなくなったからに他なりません

 

(会場:笑)

 

人はみんなこの軸上のいろいろな時点に位置付けられます

 

イノベーションの普及の法則が教えるところは
マスマーケットで成功したいなら
あるいはアイディアを幅広く受け入れて欲しいなら
そのためには臨界点である
15~18%の市場浸透率が必要ということです

 

そこまで行く状況が一変します

 

「新しいビジネスのコンバージョンはどれくらい?」
とよく耳にします


相手は「10%です」と自慢げに教えてくれます

 

ええ
10%の顧客を得るところまでは行けます
自分から飛びついてくる人が10%程度いるのです

 

そうとしか言えないのですが
彼らは直感でただ飛びついてきます
問題は売り込まなくとも飛びつく人と
食いついてこない人の違いです

 

ここにある小さなギャップを
どう埋めるかが問題になります

 

ジェフリームーアのいわゆる「キャズムを越える」ということです

 

なぜかというとアーリーマジョリティが
試そうという気になるのは
誰か他の人が先にトライした後だからです

 

イノベーターとアーリーアダプター
自分の直感に従って決める人達です

 

彼らは世界に対して信じることに基づいて
直感的に判断するのを好みます
入手が難しくとも問題にしません

 

iPhoneが登場した日に6時間並んで買う人達です

次の週になれば歩いて店まで入っていって
すぐその場で買えるというのに

 

この人達が最初の薄型テレビに400万円払うのです

 

その技術がまだ標準になっていなくともお構いなしです
ちなみに彼らがそうするのは技術がすごいのが理由ではなく
自分たちのためです

 

一番乗りをしたいのです

 

人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです

 

そして信じることをただ
行動で示すのです

 

人は自らの信じることを示すために行動します
iPhoneを買うために6時間も列に並んで
立ちっぱなしで過ごす訳は

彼らが世界について信じていることのためです

 

他の人にもその思いを見せたいのです
自分が一番だったと

 

人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです

 

ここで有名なを紹介します

 

イノベーションの普及の法則に関する
有名な失敗例と有名な成功例です

 

まずは有名な失敗例ですがこれは商品の例です
ほんの少し前にも言いましたが
成功のレシピは金と人材と市場環境です

 

これがそろえば成功します

TiVoを見てください

 

TiVoが登場したのは今から8~9年前で
市場に投入されている唯一の高品質製品でした
断然問題なし

 

資金調達も極めて順調でした
市場の状況も素晴らしかった
TiVoは動詞になりました

 

私はいつも「スゴ録」でTiVoってるよ

 

でも商業的には失敗でした
お金を生み出せなかったのです

 

株式公開をしたときの株価は
30~40ドルでしたが
そこから急落して10ドル以上で取引されることはありません

 

実際何回かの単発な上げを別にすると
6ドル以上で取引されることさえなかったと思います

 

お分かりのようにTiVoが製品を投入したときには
彼らはそれが「何か」を説明しました

 

「生放送を一時停止したりCMをスキップしたり」
「巻き戻して見たりできるテレビです」
「どんな番組が好きかを頼まなくとも記憶してくれます」

 

疑い深い大衆は思います

 

「信じられないね」
「そんなのいらない、気に入らない」
「ぞっとしない商品だ」

 

もしTiVoがこんなふうに言っていたら?

 

「自分の生活のあらゆる側面を」
「自分でコントロールしたいという方には」
「ぴったりの製品がここにあります」

「生放送を一時停止したり、CMをスキップしたり」
「好みの番組を記憶します」などなど

 

人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです

 

何をするかは信じることを示す限りにおいて意味を持つのです

 

今度はイノベーションの普及の法則が
うまくいったを見てみましょう

 

1963年の夏のこと
25万人もの人が集まってワシントン通りを埋め尽くし
キング師の演説に耳を傾けました

 

招待状が送られた訳ではなく
日にちを告知するウェブサイトもなく
どうやったのでしょう?

 

キング師だけが偉大な演説家という訳ではありませんでした
市民権運動以前のアメリカで彼だけが
苦しんでいた訳ではありませんでした

 

実際彼のアイディアの中にはひどいものもありました
でも彼には才能がありました

 

彼はアメリカを変えるために何が必要かなどを説かず
彼は自分が信じることを語ったのです

 

彼が信じることを信じた人々が
彼の動機を自らの動機とし
他の人にも伝えたのです

 

更に多くの人々に伝えるために
組織を作った人もいました

 

そしてなんとまぁ
25万人が集まったのです
その日その時に
彼の話を聴くために

 

その中でキング師のために集まった人々は何人いたでしょうか

ゼロです

 

みんな自分自身のために集まったのです
彼ら自身がアメリカに対して信じることのために

 

8時間バスに揺られてやってきて
8月のワシントンの炎天の下に集まったのです

 

自分が信じることのためです
白人と黒人の対立ではありません

 

聴衆の25%は白人だったのです
キング師はこの世界には2種類の法があると信じていました
神によって作られた法と人によって作られた法です

 

そして人が作った方が全て神の法と整合するまでは
世が公正になることはないと信じていました

 

市民権運動はたまたま
彼の人生の目的を果たす上で完璧な追い風でした

 

人々がついて行ったのは彼のためではなく自分自身のためで

その中で
「私には夢がある」
という演説をしたのです

「私にはプランがある」
という演説ではありませんでした

(会場:笑)

 

現代の政治家の12項目の総合計画を比べてください
誰かを動かすものではありません
リーダーと導く人は違います

 

リーダーというのは
権威や権力の座にある人です

 

でも導くというのは皆を動かすのです

 

個人であれ組織であれ
我々が導く人に従うのは
そうしなければならないからではなく
そうしたいからです

 

導く人に従うのは彼らのためではなく
自分自身のためです

 

そして「なぜ」から始める人が
周りの人を動かし
更に周りを動かす人を見出せる力を持つのです

 

どうもありがとうございました

 

=========ここまで =========

 

 

サイモンシネックがこのプレゼンで言いたかったこと

写経しているとあることに気が付きました。

それはある言葉が頻繁に出てくるということです。

すでに赤文字で分かりやすくしているので、気づいているとは思いますが、

 

人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです

 

20分間の演説でこのワードが7回も出てきました。

それ以外のワードはこのように繰り返されることはありませんでした。

この事実からプレゼンのテーマが、

 

人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです

 

だったことが分かります。

 

 

 

聴衆を飽きさせない工夫

あくまで私が感じたことですが、以下のような工夫がされていると思いました。

 

  • プレゼンの概要を一番最初にさらっと説明する
  • 例え話を沢山盛り込む
  • 聴衆に問いかける

 

この3つの要素は聴衆に聴く準備をさせるために重要なことだと思いました。

 

 

プレゼンの概要を一番最初に説明する

今日はどんな話が聞けるのだろう。

と思っている聴衆に対して予め内容を説明し、聴くための準備をさせ、期待感を持たせる

 

例え話を沢山盛り込む

例え話は聴衆を飽きさせない、自分が知っていることや身近なことが例に挙げられると余計に引き込まれる

 

 

聴衆に問いかける

問いかけがあると聴衆は頭を使って考える。

考えると余計にプレゼンの内容に集中させることができる。

 

 

 

と思いました。

 

 

おわり。