人生の議事録

やっていることとか、考えたこととか。

詐欺師にがっつり騙された話②

challengdirector.hatenablog.com

 

タニサキさん

「プルルルル。プルル。ガチャ」

 

私:あ、もしもしmixiの書き込みをみてご連絡させていただきました。サカモトと申します。まだ募集の方はしておりますでしょうか。

 

スタイリスト:あ、どうもこんばんは!タニサキと申します。まだ募集してますよー。ほんなら今度面接しましょかー。履歴書書いて持ってきてもらえますかー。

 

私:は、はい!分かりました!履歴書ですね。その他に何か必要なものはありますか?

 

スタイリスト:ん~。そやなー、特にないかな。そういえばサカモト君は仮に採用になった場合いつから動けるー??

 

私:え、あ、そうですね。いつからでも動けます!!

 

スタイリスト:ほんまに!?それめっちゃ助かるわー!というのも今何人か面接してるんやけど、みんな大阪以外のところに住んどるらしくて、すぐに働けないっていう子ばっかなんやわー。どうしよ、サカモト君ほぼ採用決定かもしれへんわー。

 

私:ほ、ほんとですか!?

 

スタイリスト:うん。でもほぼやで。やっぱり面接してみんと分からんこともあるから確定ではないけどなー。でも今こうやってしゃべってる感じみてもええ感じやしー、大丈夫やと思うわー。

 

私:ありがとうございます!

 

スタイリスト:んじゃ、1月10日に堀江のオレンジストリートまで来てくれますかー?車で迎えに行くんで、その辺のカフェで面接しましょかー。

 

私:分かりました。宜しくお願いいたします!

 

スタイリスト:あ、そやそや。一個忘れとったー。もしサカモト君を採用することになったら、その日のうちに仕事で使うパソコンとか買いに行って、一緒に必要なソフトインストールしようと思うから、お金用意して欲しいんやけど準備できるー?

 

私:分かりました!いくら準備すればいいですか?

 

スタイリスト:そやなー。MacのパソコンとiPadも買わなあかんから30万円くらいかなー?

 

私:え?30万円ですか!?すみません、そんなに準備できません。

 

スタイリスト:あ、ほんまー。大丈夫やでー。そしたらクレジットカードだけ持ってきといてー。

 

私:分かりました!

 

スタイリスト:ほな、宜しくね~。

 

私:ありがとうござます!失礼します!

 

「ガチャ。」

 

 

緊張しっぱなしの5分間が終わった。

 私はついに憧れのスタイリストへの第一歩を踏み出すことができるかもしれない。

 

あとはタニサキさんに気に入ってもらうことができれば、晴れてスタイリストアシスタントとして、仕事をすることができる!

 

私の未来は希望でいっぱいのはずだった。

 

 

面接

寒さが日に日に増してきた1月10日。

待ち合わせ場所に約1時間遅れて、タニサキさんはやってきた。

 

タニサキ:あー。ごめんごめん。ちょっと撮影が押してもうてなー。ダッシュで向かってたんやけど、もうちょっとで高速降りるってところで速度違反でポリに捕まってもうてん!もうほんま今日最悪やわ~。ガハハハハッ

 

タニサキさんは電話で話したときと同じようなテンションで、待ち合わせ場所に遅れた理由を説明してくれた。

 

タニサキさんの風貌はというと、身長は175㎝くらいのぽっちゃり体系。

年齢は多分20代後半。

口周りには無精ひげを生やしており、ポッコリ出ているお腹以外はいかにもオシャレな兄ちゃんという感じだった。

そしていかにも高級そうな革のジャケットを羽織っていた。

何よりも豪快な笑い方が特徴的だった。

 

とりあえず乗ってやー。と案内されたのは軽自動車の助手席だった。

助手席に案内されるのは至って普通だと思うのだが、私としてはもっと高級な車をイメージしていたので少し違和感を覚えた。

 

不安に感じている私のことを察したのだろうか、タニサキさんは続けてこういった。

 

タニサキ:この車ガラクタやろ!俺東京ではハマーに乗ってるんやけど、こっちで仕事するときの車がまだなくてな。しゃーなしこれやねん。だからサカモト君ももし東京で俺の仕事を手伝うときがあったら、ハマー運転してもらうからな!あれごっつでかいから多分難儀するでー。ガハハハハッ

 

タニサキさんは、主に東京と大阪でスタイリストの仕事をしており、最近大阪での仕事も増えてきたとのこと。なので大阪で乗る車を現在検討中らしい。

 

10分くらい他愛のない会話をしていると目的のカフェに到着した。

 

タニサキ:ここで面接しよかー。

 

そこは雰囲気の良いカフェで、読者モデルでもやっていそうな女の子や、オシャレなカップルでいっぱいだった。

 

ちょうどお昼時だったので、ランチをご馳走してくれることになった。

私は緊張で食事どころではなかったのだが、せっかくなので何か食べることにした。

 

タニサキさんはポークジンジャーを。私は野菜カレーを注文した。

 

料理が運ばれてくる間に面接を行うことになった。

 

タニサキ:履歴書持ってきてくれた?

 

私は持ってきた履歴書をタニサキさんに渡した。

 

タニサキさんはしばらく履歴書に目を通していたが、その後履歴書をに触れることはなかった。

 

一通り履歴書に目を通し終わると、タニサキさんは自分が手掛けている仕事について話し出した。

 

タニサキ:そういえばこの前、嵐と仕事してん。むっちゃ大変だったわー。

 

確かに当時、嵐が出演する「Wiiパーティ」や「マリオカート」のCMがテレビで流れていた。

 

タニサキ:嵐が出演してる任天堂WiiのCM知ってる?あのスタイリスト俺やねん。

 

私:ほんとですか!?すごいですね!

 

タニサキ:あいつら我儘やから現場の人間は苦労するわー。サカモト君もそのうち経験することになるでー。ガハハハハッ

 

その後もタニサキさんは料理が運ばれてるくる間、自分が手掛けた仕事をiPadを使いながら丁寧に説明してくれた。

 

iPadの中には、スタイルの良い外国人モデルがパリコレに出てくるような奇抜な洋服を身にまとい、ポージングを決めていた。

 

 私はそれを見ながら、これから超一流のスタイリストと一緒に仕事ができるかもしれない。

そして将来、自分自身も同じようにいろんな芸能人やモデル相手に仕事をしてみたいと、心躍らせていた。

 

今、思い返してみるとタニサキさんは本当によくしゃべる人だった。特にスタイリストの苦労話と、人の悪口や噂話が大好きな人だった。

 

 

採用

やっぱり出された食事にはほとんど手を付けることができなかった。

緊張しすぎて食べたカレーをもどしそうになった。

 

タニサキ:このポークジンジャーまっずいわー。なにこれ?ゴム食べてるみたいやわー。ガハハハッ

 

店員さんが近くにいるにも関わらず、タニサキさんは料理にも文句を言っていた。

 

タニサキ:サカモト君全然食べてへんやん!もうええんか?スタイリストになったら食事の時間なんてほとんどないんやから、早食いの練習しといた方がええでー。

 

私:すみません。ちょっと緊張しすぎて食事どころではなかったです。

 

タニサキ:そかそかー。ほんなら店出よかー。

 

タニサキさんはお会計をするために、財布からお金を取り出した。

ごっつい財布からは100万円はありそうなお札の束が見えた。

 

やっぱりスタイリストは儲かる仕事なんだ。

そしてタニサキさんはすごい人なんだと改めて思った。

 

カフェから出ると再び車に乗った。

 

私:これからどこに行くんですか?

 

タニサキ:サカモト君のMaciPad買いに行かなあかんやろー!

 

私:え?ってことは採用してくれるってことですか?

 

タニサキ:そういうことやー!

 

私:ありがとございます!!!

 

ついに私は、スタイリストのアシスタントとして採用されることになった。

この時、めちゃくちゃ嬉しかったのを今でも覚えている。

大学の友達連中よりも一足先に、就職先を決め、しかも自分が一番好きなファッションの世界で働くことができる。こんな嬉しいことはなかった。

 

タニサキ:スタイリストの仕事について何か聞きたいこととかある?

 

私:えーと。タニサキさんは普段どんな仕事してるんですか?

 

タニサキ:そやなー。さっき言ったみたいに、撮影の現場に足を運んだりもするけど、それはオマケのようなもんでな。実際は服をリースしたり、時にはリメイクしたりするのに膨大な時間がかかるんよ。あとは打ち合わせにもかなり時間かかるし。一見華やかな世界に見えるけど実際は結構地味な仕事ばっかりやで。ほんまに洋服が好きな奴しか続かんと思うわ。

 

私:そうなんですね。自分も頑張ります!

 

タニサキ:だからセンスよりも、根性とかの方が大切やねん。サカモト君は未経験やけど野球やっとったみたいやし、大丈夫や!3年も頑張れば一人前のスタイリストになれるで!

 

 

高級そうな革ジャンを着ていること

東京ではハマーに乗っていること

嵐やパリコレモデルのような有名人と一緒に仕事をしていること

財布に100万円入っていること

未経験でも大丈夫という言葉

 

 

今考えればいかにも胡散臭いが、その時の私はタニサキさんを完全に信じ切っていた。

そして夢はどんどんと膨らんでいった。

 

 

時すでに遅し

しばらく車を走らせると、タニサキさんはパソコン専門店の近くで車を止めた。 

 

タニサキ:実はなこのショップの店長さんと俺知り合いやねん。すでにサカモト君の話はしとってな、割引価格でMacを購入できることになってんのや。

 

私:ほんとですか?ありがとうございます!

 

タニサキ:あ、クレジットカード持ってきてくれたー!?

 

私:はい!持ってきました!

 

タニサキ:一緒に行ってサカモト君のことも店長さんに紹介したいところやねんけどな、ここ実は駐車禁止区域なんや。やからサカモト君留守番しとってくれる?

 

私:え?一緒に行かないんですか?

 

タニサキ:おれがパパッと買ってくるからちょっと待っといてー!

 

私:分かりました。

 

タニサキ:ほんならクレジットカード貸してくれる?あとパスワードも教えてー。

 

 

当然だが、クレジットカードを他人に渡したことも、パスワードを教えたことも初めてだった。「ほんとに大丈夫か?」という言葉が一瞬頭を過ったが、自分の人生を導いてくれるタニサキさんのことを信頼することにした。

 

 

私のクレジットカードを持ったタニサキさんは、パソコン専門店の方へ”向かっていった”。

 

というのも車を止めている場所からパソコン専門店は角度的に見えない。なので車の中からタニサキさんを目で追っても、パソコン専門店に入る瞬間は見ることができないのだ。

 

 

タニサキさんはなかなか戻ってこなかった。

自分の中では10分くらいで戻ってくるだろうと思っていたが、30分経っても戻って来なかった。だんだんと不安になってきた。そりゃそうだ、出会ったばかりの他人に自分のクレジットカードを預けているのだから。

 

タニサキさんは本当にパソコンを買ってきてくれるのだろうか?

不安は更に大きくなっていった。

 

 

40分を経過した頃だろうか。タニサキさんが小走りで戻ってくるのが見えた。

 

タニサキ:ごめんごめん!ちょっと店長と話込んでた!

 

タニサキさんが戻ってきたことに安心はしたが、その手にMacは持っていなかった。

 

私:Macのパソコンは買わなかったんですか?

 

タニサキ:買ったでー!でも在庫がなかったから、俺の事務所に送ってもらうことにしたー!今日はソフトインストールできひんけど、届いたら俺が勝手にやっとくわー!

 

どうやら私の不安は杞憂に終わった。

タニサキさんはやっぱり信頼できる人だった。

 

私:今日はこれで終わりですか?

 

タニサキ:せっかくやから仕事仲間のカメラマンのところに挨拶行っとこかー。

 

私:挨拶ですか?分かりました!宜しくお願いします!

 

 

パソコンを購入した後、タニサキさんと私は、仕事の仲間のカメラマンさんのところへ挨拶へ行くことになり、引き続きタニサキさんは車を走らせた。

 

目的地は聞かなかったのだが、15分くらいで到着するとのこと。

 

車内では具体的な仕事の話をした。

 

まず、最初の仕事はアイロンがけ。

アイロンがけが慣れたら次に洋服をリースする仕事をタニサキさんから引き継ぐ。

ヴィトンの店長さんはみんな厳しい人達だから礼儀には気を付けろと教えてくれた。

 

話も弾み、だんだん緊張がとれてきた私は、急におしっこが我慢できなくなった。

カメラマンさんの事務所に着いてからにしようと最初は思っていたが、限界が近づいてきたので、トイレに寄ってもらうことにした。

 

私:タニサキさんすみません。ちょっとお手洗いに行ってきてもいいですか?

 

タニサキ:ええで、ええで!もうちょい待ってや。あそこの百貨店前で車止めるわ。

 

私:ありがとうございます。すぐに行ってきます!

 

タニサキ:ここで待ってるわな。

 

私は漏れる寸前だったため、携帯電話以外の荷物をすべて車に残したまま、飛び出した。

 

私がトイレに行っていた時間はおそらく5分にも満たなかったと思う。

 

急いで同じ場所に戻ってきた時、タニサキさんの車はどこにもなかった。

 

 続く。

 

詐欺師にがっつり騙された話①

嘘のようなほんとの話。

 

大学入学

高校までの18年間を振り返って感想を言ってください。

と質問されたとすると私は間違いなく、「野球だけをやってきました。」

と答えると思う。

 

それくらい野球しかやってこなかった。

当時は自分には野球以外の選択肢なんてないと思っていたし、何より野球以外のことを考えるのがめんどくさかった。

 

地元の仲の良い友達もみんな同じように野球をやっていたし、小学生の頃から授業が終われば野球の練習をする。というのが日常だった。

 

2011年の夏、高校三年生だった私は野球人生に終止符を打つことになる。

チームは県予選の3回戦で負けた。

私はその様子をレフト側スタンドでメガホン片手に見ていた。

試合終了のサイレンが鳴った時も、監督さんが最後の挨拶をするときも、涙は一滴たりとも流れなかった。

 

当時はなぜ涙が流れないんだろう?と不思議に思っていたが、今思うと本気で野球がうまくなりたい、本気でレギュラーになりたいと思っていなかったので、悔しくなかったんだと思う。そう、私は負けず嫌いじゃないし、全然熱い方でもない。

 

今までの18年間は野球の練習をしてうまくなる、レギュラーになることが一応目標としてあったが、それが一気になくなった。

 

野球をやっていた頃は、野球のない人生を強く望んでいたにも関わらず、実際そうなるとこんなにもつまらないものなのかと思った。

 

自分でもびっくりするくらいやることがなかったし、何をしていいのか分からなかった。

 

結局、野球を引退した後の半年は勉強や他のスポーツ、趣味に没頭するわけでもなく地元の友達とボーリングやカラオケと言った娯楽にお金と時間を費やした。

 

しかし、高校3年生なんてものは一瞬で、いつのまにか就職をするか大学に行くかの2択を選ばなければならなくなった。

 

家に大学に行くお金なんかないと思っていたので、迷わず就職の道を選んだのだが、それだけはやめてほしいと両親から説得され、流されるままに大学に進学することにした。

 

恐らく両親は自分たちの収入が低い原因が大学に行ってないからだと思い込んでいたから私に大学進学を進めたのだと思う。

 

しかし、今までまともに勉強なんてやってこなかったので、行ける大学は限られており、簡単に言ってしまえば適当にマークシートを塗りつぶせば合格するような大学に入学するしかなかった。

 

このとき人生で初めて勉強しとけばよかったと思ったが、時すでに遅しとはまさにこのことだった。

 

大学の入学式は今でもよく覚えている。

なぜならここではもう野球をしなくてもいい、自分の好きなことをして生きていけばいいのだ。と人生の第二章が始まったと今まで経験したことがないような清々しさを感じていたからだ。

 

 

自分が知っている人は誰一人としていない、新たな人生の始まりだった。

 

 

そんな希望に溢れた持ちもすぐに薄れていくことはまだこの時の私は知らない。

 

 

退屈

大学生活にもある程度慣れ、半年が経過した頃だろうか。

 

それなりに友人もでき、授業も人並みに出席していたので、単位も全く問題はなかった。

 

しかし、1つ大きな悩みを抱えていた。

 

いつもと同じ友だちと他愛のない会話をしたり、ゲームをしたりカラオケに行ったりする毎日が退屈だった。 

 

刺激に飢えていた。

 

大学では野球とは無縁の生活を送っていたので、胸を張って得意と言えるようなことは何一つとしてない。だから余計に無味無臭の面白さのかけらもない大学生だったと思う。

 

しかし、そんな無味無臭の私にも大好きなことがたった一つだけあった。

ファッションが好きだった。

 

地元にいた頃は、自分の服装を気にしたことなんて一度もない。

オシャレをするといってもいつもジーンズにパーカーだったし、地元で遊ぶときはジャージ以外を着る必要がなかった。

 

しかし、初めて地元を出て都会の街並みを歩いてみると自分の服装がみすぼらしく感じた。と同時に自分以外のすべての人の服装がオシャレでかっこよく見えた。

 

そこからというもの、気になったファッション雑誌を片っ端から購入し、全く同じブランドの服を買うにはお金が足りなかったので、似たようなモノを古着屋で探すことが趣味になっていた。

 

雑居ビルの中にあるいかにも怪しげなショップにもよく足を運んだ。

行ったことがない古着屋を探すことが楽しかったし、服を選ぶこと、服を着ることがなにより幸せを感じる瞬間だった。

 

野球以外でここまで何かにのめり込んだのは初めてだった。

 

 

就職活動

大学生活は本当にあっという間で、気が付けば22歳。

来年になると、就職し働かなければならないが不思議と焦りや不安はなかった。

 

というのも周りの連中も特に就職については焦っておらず、「なんとかなるでしょ」という空気感で、友達と将来どんな仕事につきたいとか、どんなことがしたいかという具体的な話をすることはなかった。

 

22歳になった私は相変わらずファッションのことで頭がいっぱいだった。

将来は服飾関係の仕事に就きたいとは思っていたが、具体的にどんな仕事がしたいかとかはなかった。

 

ただ、販売員だけはやりたくないと思っていた。

毎月沢山服を購入していたので、多くの販売員さんと仲良くなっていたが、その仕事になんの魅力も感じなかったからです。

 

すごく悪い言い方になってしまうが、洋服屋さんって土日を除いてはそこまで多くのお客さんが来るわけじゃないと思うんですね。多分ですけど平日は一日に30人くらい来店したら多い方じゃないでしょうか?(これも洋服屋さんによると思いますけど)

 

そして30人来店したとしても、1分くらいで店を出る人もいるだろうし、恐らく半分の15人に接客できればいい方だと思う。

 

それを考えるとどうしても私は「ヒマな仕事」という印象を持ってしまった。

 

じゃあ、一回洋服屋で働いてみろよ。っていう話ですが、それすらも時間の無駄じゃん?と考えていた。

 

じゃあ、どんな仕事がしたいの?と自分に問いかけていくうちに、漠然ともっとクリエイティブな仕事がしたい。

 

そう思っていた。

 

当時は服の組み合わせ方に興味があり、自分なりに研究していた。

気が付けば将来はスタイリストという仕事に就いてみたい!と思うようになっていた。

 

 

 奇跡

販売員にはなりたくない、もっとクリエイティブな仕事がしたい、可能ならばスタイリストになりたい。

 

と思っていた私は ある行動に出る。

 

かなりダメ元ではあったが、当時大流行していたmixiというSNSを使ってスタイリストの師匠を見つけることはできないか?と考えた。

 

そこで、トピックの検索窓に「スタイリスト 募集」と入力し、アルバイトを探しているスタイリストがいないか検索してみることにした。

 

ほとんど期待はしていなかったが、なんと20件もヒットした。

まさかこんなに多くの書き込みがあるとは思ってもいなかったので、私の中の期待はどんどん膨らんでいった。

 

片っ端から書き込みを見てみると、さっきまでの興奮がどんどん冷めていくのが分かった。

というのもアルバイトを探しているのはほとんどが「東京在住」を条件にしているものだったからだ。

 

それでもやってみようかと思い、一瞬携帯を手に取ってみたが、流石に交通費にお金がかかりすぎると思い電話をかけるのをやめた。

 

まだ目を通していない書き込みは僅かで、「人生そんなに簡単にはいかないか」と諦めかけていたその時だった。

なんと私が住んでいる地域でアルバイトを募集している書き込みがあった。

 

「現在2名募集中。すでに1名は決まっているので、募集が終了している可能性があります。」

 

と書いてあったのでとにかく急いで電話をかけることにした。

 

もしかしたら夢に一歩近づけるかもしれない。

 

そんな思いを胸に心臓が爆発しそうになるのを抑えながら、コールボタンを押した。

 

「プルルルル。プルル。ガチャ。」

 

思ったよりも早く、2コール目で相手は電話に出た。

 

 

続く。

もやもや

もやもやしたので書きます。

 

恋愛の話です。

 

私はメンヘラちゃんではありませんが、書きたい気分だったので書かせてください。

 

ブログを読んでいる人が50人とか100人とかいたら絶対書きませんが、デイリーで5人くらいしか見てないので、影響力はないなと。(笑)

 

いつも読んでくださっている方は、キモいとか思ったらこっそり閉じてください(笑)

 

あ、別にポエムとかじゃないっすよ(笑)

 

===

 

先日は最近好きになった女性と二人で食事に行ってきたんですね。

彼女との関係はこんな感じ

 

  • 合コンで出会った
  • 合コンの時はほとんど喋らなかったが私がグループLINEから個別で連絡した
  • ここ1週間はよく電話をしていた
  • 2人で食事をするのはこれが初めて

 

まずはイタリアンでご飯を食べながらお酒を飲んで、その後2件目はダーツバーに行ってきました。

 

すっごい楽しかったんですね、あっという間に時間が過ぎていきました。

 

恋愛自体が久々だったので、すごく新鮮な気持ちだったし彼女もすごく可愛かった。

 

でもいま、もやもやしてるんです。

 

===

 

この恋をなんとか実らせようと私はある作戦を立てました。

 

その名も「とにかく電話をして距離を縮めよう作戦」です。

 

彼女と話がしたかっただけです。はい。

 

彼女と電話して距離を縮めるのが恋に発展させるには一番だと思い、出来る限りの時間を使って電話をしてみようと思いました。

 

彼女は仕事を辞めていて、現在就職活動中のため割と時間には余裕があるんです。

 

多分ですけど、定期的に連絡を取っている男性もいなさそうだったので、ここはチャンス!と思い、仕事から帰ると「今日電話してもいい?」とLINEをし、長い時は1日3時間くらい電話をしました。

 

結局1週間で10時間くらい電話しました。

 

自分の今までの恋愛の話、家族の話、心霊体験、好きな映画の話や音楽の話。

 

もうこれ以上話すことないな。と思うくらいお互いのことを話し合いました。

 

私の中では、私と彼女との距離はすごく縮まったと感じていて、正直これはもういけるんじゃないかと。先走りなのは十分承知ですが80%くらい勝利を確信していた訳です。

 

それくらい電話では盛り上がったんです。ほんとに。

 

また調子にのってビデオ電話なんかもしたりしていました。(笑)

 

自分の恋愛経験が皆無すぎるのだろうか、ビデオ電話できゃっきゃ言い合えるのは、すでに恋人同士の関係になってるか、もしくは恋人予備軍の男女だけだろうと完全に思いあがっていました。

 

ビデオ電話越しでは、彼女も楽しそうに時には恥ずかしそうに、自分の顔を映しながら時には隠しながら、話をしてくれました。

 

これらを経て、先日の土曜日に食事に行ってきました。

 

===

 

食事をする前は気持ちを伝えようかとも考えていましたが、そんな雰囲気にはならず気持ちを伝えることはありませんでした。

 

しかし、私としては二人の関係をもっと発展させたかったので、帰りの電車の中からLINEで「どう思ってる?」と聞いたところ、

 

「仲良くなった友達かな」

 

という返答でした。

 

そこから私はもう少し突っ込んで、友達以上の関係になる可能性はある?

と聞いてみたが、「分からない」と。

 

まあ、そりゃそうかと。分かんないよね。

 

はい。ちょうどいまここです。

 

絶対にいける!この恋は完全勝利や!

 

と浮かれていた私にとっては、予想外の返答でした。

 

電話をすればいつも楽しそうにしていたし、3時間ノンストップでしゃべることができる。食事やダーツをしてもやっぱり楽しい。

 

なんでや!

 

ちょっと早とちりだったか?

 

もうちょい何回か遊んでからの方が良かったんかな?

 

クソー。作戦の立て直しだ。

 

 

メンヘラからは以上です。